出産年齢の上昇と不妊治療件数の増加

出産の高年齢化

出産の高年齢化について

日本をはじめとした先進国では女性の社会進出が進み、この数十年の間に社会は大きく前進をしてきました。
一方で社会の変化、人々の意識の変化に伴い、晩婚化や出産の高年齢化も同時に進んでいます。
この30年という期間を捉えてみると、子を産む年齢は実は急速に上がってきているのです。

出産年齢の変化

出産年齢の変化
上図は、出産をした母親の年齢を表しています。
およそ30年前、1985年には35〜39歳が全体の5.4%であったのに対して、2015年には全体の1/5以上、22.5%へと大きく上昇しています。
また、40〜44歳の割合も変化が大きく、1985年には0.5%であったのに対して、2015年には4.9%へと割合でいえば10倍近くに上がっています。

出産時の母の年齢

出産時の母の年齢
医療技術の発達・一般化、そして不妊で悩む方が増えていることが背景にあり、生殖補助医療(ART)を受ける方は増えてきています。
ART治療を受ける理由はそれぞれありますので一概には言えませんが、ただ女性の年齢が上がってくると、どうしても不妊で悩むことも多くなることになります。
日本には世界でも最も多くの数の不妊治療クリニックがあり、そして不妊治療実施件数も最も多くなっています。

ART実施周期数の年次推移

ART実施周期数の年次推移
国立成育医療研究センターの報告によると、ART治療を受けている方の割合は上昇傾向にあることもわかっています。全体の治療者のうちの40歳以上の方の割合は、年々増加傾向にあります。
高年齢化していること、長い期間不妊で悩み治療を受け続ける方も多くいることで、40歳以上の方が半数近くにまでなっています。
– 2007年: 31.2%
– 2008年: 32.1%
– 2009年: 33.4%
– 2010年: 35.7%
– 2011年: 37.9%
– 2012年: 39.7%
– 2013年: 41.0%
– 2014年: 42.2%

高年齢化や子どもを授かりたいと強く願っていても、どうしても失敗が続いてしまう方、治療を続けている方。そうした方々は、身体的、精神的、そして経済的にも大きな負担を背負っています。
時間の針を戻すことは私たち誰もができません。
母親になりたい。父親になりたい。自分の子どもが育つ過程を見ていきたい。そうした思いはきっと自然なことであると思っています。

そうした方々の人生の願いを叶えるために、私たちは日々お客様と向き合い、着床前診断や卵子提供といった選択肢を含めて妊娠のお手伝いをさせていただいています。